事務一般職、専門職、総合職の違い
通常事務系の職種には、大きく分けて以下のものが
あります。
@事務系一般職
A事務系専門職
B事務系総合職
事務系一般職
事務系一般職(一般職)は通常の場合、総合職や専門職の
従業員のサポート業務を行い、ほとんどの場合は女性です。
専門的な業務を行う人たちが、スムーズにその業務を行う
ために、こまごまとした専門的でない部分の業務を行う
ことが多いと言えます。
また、偶発的ではなく、定期的に発生する業務を行うことが
多いとも言えます。
具体的には、
・毎日(週や月の場合もあり)の伝票の入力や処理
・定型的な報告書や表・グラフの作成
・小口の入金や出金の処理
・銀行での振り込みや通帳の記帳
・資料の作成、印刷
・接客
・資産の管理
・その他上司の業務のサポート等
などを行います。
また、監査法人や法律事務所、貿易会社などの専門的な
企業に就職した場合は、もう少し専門的な業務も追加
されます。
専門職や総合職との大きな違いは、部署間での異動の機会が
上記の2種類の職種よりは少ないことと、転勤がないこと、
それに管理職への登用がほとんど望めないことです。
日本では、まだこの職種を望む女性も多く、将来的に
結婚や出産をしても、上記の2職種よりは、産休や育児休暇を
取りやすい場合が多いことが要因と考えられます。
ただし、上昇志向の高い女性の場合、自分と同期か自分よりも
後輩だった人たちが、自分の上司になることもあることも、
理解しておく必要があります。
また、業務内容が定型的で、モチベーションの維持が難しいのも
この職種の特色と言えます。
とは言え、大企業の一般職として中堅ともなれば、中小企業の
課長ほどの給与をもらっている会社もあると言われています。
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事務系専門職
事務系専門職(専門職)は、ある分野で専門的な知識や資格を
生かして働くことを指し、後に独立して自分の事務所を構えたり、
大会社の専門部門に転職することもできます。
専門職には、基本的に男女の差はありませんが、事務系の専門職は
女性の特性(きめ細やかにお客様の身になって対応する等)を生かした
業種が多く、比較的女性のチャンスが多いと言えます。
ただし、資格取得には、相当な勉強時間を割かなければ合格
できないものが多いことと、合格しても実際にプロフェッショナルと
して活動するまでに、専門的な事務所や法人で経験を積む必要
がある場合が多く、肉体的にも精神的にも激務に耐えなければ
ならない場合が多いため、小さいお子さんがいる場合には難しい
かもしれません。
私も米国で大学卒業後、監査法人に勤めながらUSCPAの資格を
取得しましたが、最初の3年ほどは、夜中や土日も返上して
働いた経験があります。
ただ、こういった資格を取得し、ある程度の経験を積めば、
昇進・昇格のチャンスもぐっと高まり、一般職と比べると
収入も一気に倍以上に増えることも稀ではありません。
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事務系総合職
事務系総合職(総合職)は、後に管理職として、その他の
従業員の上に立ち、マネージしていくことが前提の職種です。
現在でも、総合職として就職する女性は男性に比べて
圧倒的に少ないと言えます。
女性の場合、大学を卒業後総合職として一流会社に
入社しようとする人達は、一流大学や大学院を出た一握りの
人たちです。
ですが、最近では一部上場会社でも、専門的知識や
経験を持つ人たちを「中途採用」という形で採用する
ことが多くなってきました。
これは、一昔前と比べて、大卒の就職者が就職先の
企業を「生涯雇用主」と考えない風潮が出てきたことと
企業側も、他社との競争力(特に新興国の)を高める
ために、従業員に対してこれまでかけていた教育費用が
かけられなくなったことに起因することろが大きいと考えられます。
そのため、すでに資格や経験を持っている人を採用すると
いうわけです。
大企業の専門部署での仕事も大変ではありますが、
専門の事務所や法人などでの働き方に比べれば、
まだ余裕があると思います。
現に、私も米国でCPAとして働いていた時であれば
自分の趣味である韓国語を習ったり、このようなサイトを
立ち上げる時間は取れなかったと思います。
また、給与面については、専門職として独立したり
プロとしてガンガン稼いだりということはありませんが、
反面、仕事からあぶれるというような不安も低くなり、
優良企業に就職できればそれなりの給与が保障されます。
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